一般目標(GIO)/ねらい
適切な運動療法および健康サポートが提案できる医療従事者を目指す為、運動における身体のメカニズムを科学的に理解し、スポーツ生理学全般における基礎知識を習得する。

到達目標(SBOs)/学修目標
1.スポーツの意義と運動習慣の必要性が説明出来る。
2.医療現場で用いる身体における様々な用語と分類が説明できる。
3.骨格筋・骨の機能形態を理解し、運動における筋肥大および骨強度のメカニズムが理解できる。
4.スポーツ心理学を理解し、パフォーマンス向上の為の様々な技法が説明できる。
5.様々なスポーツ競技に応じた栄養指導およびサプリメントの摂取法が説明できる。
6.身体活動時におけるエネルギー代謝機構が説明できる。
7.運動処方の作成法が理解できる。
8.肥満者・糖尿病疾患・高血圧疾患・心臓病疾患者に対し適切な運動処方が提案出来る。
9.トレーニング用語、トレーニング機器、トレーニングの原則が説明できる。
10.目的に応じ、トレーニング論に応じた適切なメニューの作成できる。
11.テーピングの基礎を理解し、適切なテーピング商品および使用法が説明ができる。
12.女性アスリートサポート事業を理解し、医療従事者としてどのような貢献ができるか提案できる。
13.運動時におけるホルモン分泌の特徴を説明できる。
14.アンチ・ドーピング活動を理解し、スポーツファーマシストの役割が説明できる。

身につけるべき知識・能力
健康サポートに関する様々な知識・情報を習得し、将来、見識ある医療人として、活躍できる能力を身につける。

受講心得・準備学習等
本講義は、スポーツを代替医療の一つとして捉えて、健康サポートに役立つ、基礎知識および新規情報を発信する。よって、自身が将来、医療従事者として活躍することを想定し、講義の情報をどのように活かせるかを考えながら受講することが望ましい。

事後学習・復習等
配布されたプリントを確認し、毎回の重点ポイントを理解するように努める。

オフィスアワー
原則、講義および会議等のない16時から18時

授業の形式
講義形式

各回の内容

※備考は2024年以降入学生適用。SBOコードは2023年以前入学生適用。
回数 項目 内容 担当者 ※備考/SBOコード
1 スポーツ概論 スポーツ、健康、体力とは、古代〜近代オリンピック、代替医療としてのスポーツ、薬学人が知っておきたいスポーツの知識 竹ノ谷文子
2 医療現場で用いる身体における様々な用語と分類 身体の領域名、方向を示す用語、仮想面、身体の区分法、身体運動の用語 竹ノ谷文子
3 運動と骨・筋肉 骨の構造、運動の種類別による骨の変化、スポーツと骨密度、骨格筋の構造、筋肥大、運動と筋肉関連の遺伝子 竹ノ谷文子
4 スポーツ心理学 心理的競技能力診断検査、自律訓練法、リラックス法とサイキング・アップ法、イメージトレーニング法、目標設定法、アスリートの精神力に学ぶ 竹ノ谷文子
5 スポーツ栄養学 グリコーゲンローティング法、アスリートの食事
スポーツとサプリメント
竹ノ谷文子
6 運動とエネルギー代謝 運動とエネルギー供給機構、エネルギー代謝率(RMR)、メッツ(METS)、運動時代謝量の計算法、「健康づくり」のための運動基準、食事摂取基準に基づくエネルギー代謝、無酸素性作業閾値、 竹ノ谷文子
7 運動処方の実際(1) 目的に応じた運動メニューの作成法、医学的スクリーニング、運動負荷テストの手順、一般的な適正運動強度、主観的運動強度 竹ノ谷文子
8 運動処方の実際
(2)
肥満者・糖尿病疾患・高血圧疾患・心臓病疾患者の運動処方と注意点 竹ノ谷文子
9 トレーニング理論(1) トレーニングの原則、トレーニング機器、トレーニング用語 竹ノ谷文子
10 トレーニング理論(2) トレーニングの組み立て方、ウエイトトレーニングの理論と方法、効果的な筋肉の作り方、たんぱく質摂取の質・量とタイミング、全身持久力を上げるためのトレーニング法、加圧トレーニング論事情 竹ノ谷文子
11 テーピング論 テーピングの歴史と目的、テーピングの種類と機材、薬局で扱われているテーピング関連商品、テーピングの巻き方の基本 竹ノ谷文子
12 女性とスポーツ 女性アスリートの心身における障害、女性アスリートの生理、妊娠、産後時の健康管理サポート、近年における女性アスリートサポート事情 竹ノ谷文子
13 運動と内分泌 運動ストレスの特徴、スポーツと乳酸、スポーツとホルモン分泌の特徴 竹ノ谷文子
14 アンチ・ドーピングとスポーツファーマシストの役割 アンチ・ドーピングとは、ドーピング検査法、スポーツファーマシストの誕生、スポーツファーマシストの役割、スポーツファーマシストが貢献できる事を考える 竹ノ谷文子

成績評価の方法
試験およびレポートで評価する。

成績評価の基準
原則、試験結果の合計点が原則60パーセント以上を合格とする。レポート課題も加点の対象となる。

フィードバック
随時、筆問等に応じ、必用に応じ参考資料の紹介などを行う。

教科書
毎回、プリントを配布する。

参考書など
なし

備考
なし